環境機器|窒素置換式脱酸素装置

RISα


窒素の力で防錆防腐処理。新技術・脱酸素水を高効率で生み出す「エミック」を搭載。

水の中には、酸素を含む空気が溶け込んでいます。(20℃時、飽和溶存酸素量8.84mg/L)酸素を含んだ水は、金属配管などを酸化させ錆を発生させたり、好気性細菌などを発生させたりします。この酸素量を抑えるために一般的に薬剤(脱酸素剤など)を添加しますする事が多いのですが、添加物の混入は人や環境に影響を与えます。
 
RISαのエミック(気液分離及び混合器)は水中の溶存酸素を追い出し窒素に置換する事により、溶存酸素濃度を低下させる事ができます。有害性のある薬剤を不使用または減らすことができます。
窒素は空気中の約78%を占める安定した物質で毒性がなく、常温・常圧のもとでは他分子と結合する事もないので安全です。
RISαなら人体に影響を及ぼす薬剤や錆による赤水の心配がなく、長期にわたって安定した効果が得られます。

 

 

特長

  • BOXタイプ(ポンプ搭載)とパネルタイプ(壁掛)の2タイプ
  • コンパクト設計のため、小スペースな場所に設置でき、短時間で据え付けできます。
  • 圧縮空気から窒素ガスを精製するので窒素ガスボンベは不要です。
  • 窒素発生器は水と直接接触しないので、長期にわたってご使用いただけます。
  • 有害なヒドラジン系脱酸素剤の混入が好ましくない工場に最適です。
  • 非ヒドラジン系脱酸素剤は水中の固形物濃度を上昇させますが、使用量を少なくすることにより上昇を抑えることができます。
  • 安定した濃度供給をするので管理費用の軽減が行えます。
  • 接液部は主にステンレスを使用しています。

 


 

主な用途

  • ボイラー給水の脱酸素
  • 休缶中のボイラー保存処理
  • 密閉循環冷却水処理
  • 金型冷却水の脱酸素
  • 空調用配管の腐食予防
  • ビル・ホテルなどの給水・給湯配管の赤水防止
  • その他

 


 

反応メカニズム

RISαは水中の溶存酸素を窒素に置換する方式を採用しています。窒素置換には加圧と減圧工程を加え、効率を上げています。この原理はヘンリーの法則によるものです。「溶解度があまり大きくない気体では、気体の溶解度は温度一定のとき、成分気体の分圧に比例する」塩化水素やアンモニアなどのように溶解度が高く、水と反応する気体と異なり、溶解度の低い酸素や窒素はヘンリーの法則が適用されます。酸素を含んだ水に窒素を更に溶解させることで、水中の溶存酸素濃度を下げ、結果的に脱酸素を行います。
 

 

腐食の原理

鉄の腐食とは、水と酸素と結合(酸化)することで、最も安定した状態(酸化鉄・錆)に戻ろうとする現象です。鋼管等では表面の不均一差から電位差が生じ、鉄の中を電子が流れ、鉄がイオン化して溶け出すことで腐食が進行します。(電子を放出し腐食する側をアノード、電子を受け取り防食される側をカソードといいます。)酸化が進むことで酸化鉄や錆が生成されますが、水分中の溶存酸素を低減することで腐食を抑えることができます。
 

 

仕様

基本性能  使用流体
標準処理水量 ① 2㎥/h以下
② 4㎥/h以下
処理水溶存酸素濃度 1.0mg/L以下または2.0mg/L以下
(水温20℃、標準処理水量通水時)
  使用環境 原水温度範囲 0~80℃(凍結・蒸気不可)
※高温仕様(~95℃)有り
装置設置環境 環境温度50℃以下
湿度80%以下(結露無き事)
材質 筐体/パネル SUS304,他
接液部 EMIC(気液混合器)・整流筒:SUS303
配管・ポンプ・流量計:SUS304,PSU,他
気体部 気体配管:ウレタン,他